【凍結肩(五十肩)の治療】肩の痛みに悩む方へ|下関市の整形外科だて整形外科リハビリテーションクリニック

2025/04/17

こんにちは、だて整形外科リハビリテーションクリニック(下関市)です。
今回は、肩の痛みに悩む方に向けて、「凍結肩(フローズンショルダー)」の原因と治療法について、最新の医学的知見をもとにわかりやすく解説いたします。

◆ そもそも「凍結肩」とは?

肩の関節が痛み、徐々に動かしづらくなっていく病気です。
一般的には「五十肩」とも呼ばれ、40〜60代に多くみられます。

実は、日本人の約10%が経験すると言われるほど、ありふれた疾患ですが、
初期はただの「肩こり」と勘違いされ、発見が遅れることも少なくありません。

◆ 凍結肩の3つの進行ステージ

凍結肩は以下の3つのステージで進行していきます。

疼痛期(フリージング期)
 → 夜間の激しい痛みが特徴。

拘縮期(フローズン期)
 → 痛みは減るが、肩が動かなくなる。

回復期(ソーイング期)
 → 徐々に動くようになるが、数ヶ月〜1年かかることも。

このように自然回復もありますが、放置すると肩関節の硬さが残り、生活に支障が出るケースもあります。

◆ 原因は「炎症」と「線維化」だった!

2024年の最新研究(Tamaiら)では、凍結肩の発症メカニズムとして、以下の2段階が明らかになってきました:

初期:関節内の炎症(滑膜炎)

後期:関節包や靭帯の線維化(固くなる)

特に、「TGF-β」や「IL-6」などの炎症性サイトカインが関与していることがわかっており、糖尿病や甲状腺機能低下症の方は発症リスクが高いことも報告されています。

◆ 治療はどうする?当院の積極的なアプローチ

凍結肩に対して、一般的には以下の治療が行われます:

  • ステロイド注射(初期の炎症を抑える)
  • リハビリ・温熱療法
  • 関節内注射や薬物治療

しかし、重度の拘縮や痛みでリハビリが進まない場合には、より専門的な介入が必要です。

✅ 当院の特色:「サイレントマニピュレーション」
当院では、痛み止めの注射や軽い麻酔下で、肩関節の動きを改善する「サイレントマニピュレーション」を行っています。

この手技は、関節を安全に動かしながら拘縮を改善する方法で、特に以下のような方に効果があります:

  • 夜も眠れないほどの肩の痛みがある方
  • リハビリが進まない方
  • 他院で改善が見られなかった方

術後は、すぐにリハビリを開始することで可動域の維持と再発予防が期待できます。

◆ 凍結肩を防ぐためにできること

  • 肩こりや痛みを放置しないこと
  • 無理に肩を使いすぎないこと
  • 糖尿病・甲状腺疾患がある方は定期的にチェック

また、当院では骨粗しょう症や関節リウマチなど他の整形外科疾患との関連性も重視し、トータルで治療計画を立てています。

◆ 下関で肩の痛みにお悩みなら、お気軽にご相談ください

当院では、整形外科専門医による丁寧な診察と、痛みを最小限に抑えた治療を行っています。

肩の痛みが長引いている方や、「五十肩かな?」と感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。
地域密着で40年以上の実績をもとに、皆さまの「動ける喜び」を取り戻すお手伝いをいたします。

監修者情報

日本整形外科学会専門医 伊達 亮(だて整形外科リハビリテーションクリニック 院長)
福岡大学医学部医学科を卒業後、山口大学医学部付属病院整形外科・麻酔科での経験を経て現職に至る。日本整形外科学会専門医 、日本骨粗鬆症学会専門医 、日本リハビリテーション医学会専門医 など多岐にわたる専門医資格を保持し、地域の「寝たきりゼロ」をミッションに掲げ、骨粗しょう症の早期発見・早期治療、および運動器リハビリによる転倒予防に尽力している。