だて整形外科リハビリテーションクリニック

坐骨神経痛の原因は?痛みを和らげるストレッチと治療法

2025/08/04

1. はじめに

「お尻から太もも、ふくらはぎにかけてズキズキ痛む」「長時間歩くとしびれてつらい」――こうした症状でお困りではありませんか。
これらは坐骨神経痛の代表的な症状です。坐骨神経痛は中高年の方に多く見られますが、デスクワークや運動不足の影響で30代から発症する方も少なくありません。

山口県下関市でも、腰や足の痛み・しびれで整形外科を受診される方が増えています。
本記事では「坐骨神経 痛み 原因」をテーマに、症状や原因、治療法、自宅でできる対策についてわかりやすく解説します。

2. 坐骨神経痛(疾患)の症状と原因

坐骨神経痛とは?

坐骨神経痛は病名ではなく、坐骨神経が刺激や圧迫を受けることで生じる痛みやしびれの症状を指します。
坐骨神経は腰からお尻、太もも、ふくらはぎ、足先まで伸びる人体で最も太い神経です。

主な症状

  • 腰からお尻、太もも、ふくらはぎにかけての痛みやしびれ
  • 歩行中や立ち上がるときに強まる痛み
  • 長時間の座位で悪化する
  • 足の力が入りにくくなる

坐骨神経痛の原因

坐骨神経痛を引き起こす代表的な原因は以下の通りです。

  1. 腰椎椎間板ヘルニア
    椎間板の一部が飛び出し、坐骨神経を圧迫することで痛みが出ます。比較的若い世代にも多くみられます。
  2. 腰部脊柱管狭窄症
    加齢などで背骨の神経の通り道(脊柱管)が狭くなり、神経が圧迫される状態。中高年に多い原因です。
  3. 梨状筋症候群
    お尻の深部にある梨状筋という筋肉が緊張し、坐骨神経を圧迫して痛みが出ることがあります。
  4. 変形性腰椎症
    背骨の加齢変化により、骨のトゲ(骨棘)が神経を刺激して痛みを引き起こします。

3. 自然に治るの?放置するリスクは?

「少し我慢すれば治るのでは?」と思う方も少なくありません。
しかし坐骨神経痛を放置すると、次のようなリスクがあります。

  • 痛みが慢性化する
     数ヶ月以上続くと生活の質が大きく低下します。
  • しびれや筋力低下が進行する
     足に力が入りにくくなり、転倒リスクも高まります。
  • 手術が必要になる場合も
     排尿・排便障害を伴うような重症例では、緊急手術が必要なこともあります。

一時的に症状が軽くなっても再発するケースが多いため、早めの整形外科受診をおすすめします。

4. 整形外科での治療内容

下関市の整形外科では、患者さんの症状や原因に応じて以下の治療を行います。

保存療法(手術をしない治療)

  • 薬物療法
     痛みを和らげる消炎鎮痛薬(NSAIDs)や、神経の興奮を抑える薬を使用します。
  • 理学療法
     温熱療法・電気治療・牽引療法などで血流を改善し、痛みを軽減します。
  • ブロック注射
     痛みが強い場合、神経の近くに麻酔薬を注射して痛みを和らげます。

手術療法

保存療法で改善が難しい場合や、神経障害が進んでいる場合に検討されます。
近年は身体への負担が少ない内視鏡手術も選択肢となっています。

5. 自宅でできる対処法・予防法

坐骨神経痛は、日常生活の工夫で症状の悪化を防ぐことが可能です。

ストレッチ例(痛みのない範囲で)

  1. 梨状筋ストレッチ
     椅子に座り、足首を反対の膝に乗せ、上体を前に倒す。
  2. もも裏のストレッチ
     仰向けで片足を持ち上げ、タオルをかけて軽く引く。
  3. 体幹安定トレーニング(プランクなど)
     腹筋や背筋を鍛えることで腰への負担を減らします。

生活習慣の工夫

  • 長時間同じ姿勢を避ける
  • 適度な運動(ウォーキングなど)を続ける
  • 正しい姿勢で座る
  • 体重管理を行う

※強い痛みがある場合は無理をせず、必ず医師の指導を受けてください。

6. 当院での対応とご案内

当院(下関市の整形外科)では、坐骨神経痛の原因を丁寧に診断し、一人ひとりに合った治療法をご提案しています。

  • レントゲン検査
  • 薬物療法やリハビリテーション
  • 必要に応じたブロック注射
  • 自宅でできるストレッチ指導
  • 他院でのMRI紹介

患者さんが安心して治療を続けられるよう、生活習慣のアドバイスも行っています。

このような方はご相談ください

  • 腰から足にかけての痛みやしびれが続いている
  • 歩行がつらい、長時間座れない
  • 他院で改善が見られず困っている

下関市で「坐骨神経 痛み 原因」でお悩みの方は、どうぞお気軽に当院へご相談ください。
早期の受診が、痛みの改善と再発予防につながります。

出典

  • 日本整形外科学会「腰痛診療ガイドライン2021」
  • 日本腰痛学会「腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン2021」
  • NICE Clinical Guidelines: Low back pain and sciatica in over 16s (2020)