【学会参加】日本リウマチ学会2024(3)|ガイドライン2024改訂② JAK阻害薬の位置づけと安全性の考慮点

2024/04/27

前回はメトトレキサート皮下注製剤についてのガイドラインについて記事を書きましたが、今回は、JAKi阻害薬について記載いたします。

短期的治療ではTNF阻害薬とJAKi阻害薬の有用性はほぼ同等だが、長期安全性・医療経済の観点から悪性腫瘍・心血管イベント・血栓症イベントを考慮するとなっています。

JAKi阻害薬は非常に切れ味がいい薬ですが、長期的安全性のことを考えて、当院ではbDMARDsの使用を優先しています。bDMARDsは大きく分けて3種類ありますが、これらをしっかり使用してもコントロールが難しい症例に限ってJAKi阻害薬を使用しています。

関節リウマチの治療でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

次回は、3)高齢者のリウマチ患者について述べたいと思います。

執筆者情報

日本整形外科学会専門医 伊達 亮(だて整形外科リハビリテーションクリニック 院長)
福岡大学医学部医学科を卒業後、山口大学医学部付属病院整形外科・麻酔科での経験を経て現職に至る。日本整形外科学会専門医 、日本骨粗鬆症学会専門医 、日本リハビリテーション医学会専門医 など多岐にわたる専門医資格を保持し、地域の「寝たきりゼロ」をミッションに掲げ、骨粗しょう症の早期発見・早期治療、および運動器リハビリによる転倒予防に尽力している。

bDMARDs:生物学的疾患修飾抗リウマチ薬

*アルゴリズム図表は日本リウマチ学会ガイドライン2024より転載