
関節リウマチの治療は、関節の痛みを抑えるだけでなく、腎臓(じんぞう)など体全体の状態を見ながら考える時代になっています。この記事では、高齢の方の治療で特に大切な「炎症」と「腎臓」の関係を分かりやすくご紹介します。
💡 この記事でわかること
📞 関節の痛みや治療のことでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
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関節リウマチは、自分の体を守る免疫のはたらきが誤って自分の関節を攻撃してしまう病気です。手指や膝などの関節が腫れたり、痛んだりするのが代表的な症状です。
若いころに発症して長く治療を続けている方もいれば、60代・70代になって初めて症状が出る方も増えています。年齢を重ねてから発症するケースは「高齢発症関節リウマチ」と呼ばれます。
年齢を重ねると、腎臓の働き(腎機能)は少しずつ低下しやすくなります。これはリウマチのあるなしにかかわらず起こる自然な変化です。
しかし関節リウマチの方では、長く続く炎症や薬の影響も重なり、慢性腎臓病(まんせいじんぞうびょう、通称CKD)を合併しやすいことが知られています。腎機能の低下は、心臓や血管のトラブル、感染症、入院のリスクにも関わるとされ、腎臓だけの問題にとどまりません。
腎機能が低下すると、使える薬にも制限が出てきます。
🩺 院長より
2026年7月に下関市で開催された医学セミナーで、高齢・多疾患の患者さんへのリウマチ治療について学ぶ機会がありました。関節だけでなく、腎臓・心臓・血管・骨まで含めて全身を見ながら治療を考えることの大切さを、あらためて実感しました。

📞 治療薬のことで気になる点がある方は、お気軽にご相談ください。
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関節リウマチの炎症には、TNFαやIL-6といった、免疫の情報を伝える物質(サイトカイン)が深く関わっています。これらは関節の腫れや痛みだけでなく、血管が硬くなる動脈硬化や、腎臓が硬くなる変化にも関係する可能性があるといわれています。
たとえるなら、炎症は体の中でずっと燃え続ける小さな火のようなものです。関節だけでなく、血管や腎臓にもじわじわと影響を及ぼします。炎症を早くしっかり抑えることが、関節だけでなく腎臓や血管を守ることにもつながる可能性があります。
こうした背景から近年注目されているのが、IL-6の働きをブロックする「IL-6阻害薬」です。炎症の信号を抑え、関節の腫れや痛みの改善が期待できる治療の選択肢の一つです。内服薬のJAK阻害薬(ジャックそがいやく)という選択肢もありますが、心血管や感染症のリスクがある方では慎重な判断が必要です。
治療薬にはそれぞれ長所と注意点があります。年齢・腎機能・持病を踏まえ、患者さんごとに合った薬を選ぶことが大切です。
以下のような症状がある場合は、自己判断せず早めに医療機関にご相談ください。
📞 上記のような症状がある方は、お早めにご相談ください。
下関市のだて整形外科リハビリテーションクリニックへ、お気軽にご連絡ください。
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当院では、関節の症状だけでなく、血液検査による腎機能・貧血・炎症反応の確認、骨粗しょう症の評価、生活背景のヒアリングを行いながら、患者さんごとに治療方針を考えています。
Q1. 関節リウマチは高齢になってから発症することもありますか?
はい。60代・70代以降に初めて発症する方も増えています。「高齢発症関節リウマチ」と呼ばれ、若い方の発症とは経過や治療の考え方が異なる場合があります。
Q2. 腎臓の機能が低下していると、リウマチの治療は受けられませんか?
腎機能が低くても治療は可能です。ただし使える薬や量に制限が出るため、腎機能に合わせて薬を選ぶ必要があります。
Q3. ステロイドを長く使うのが心配です。減らすことはできますか?
ステロイドは炎症を抑える効果がある一方、長期使用では副作用に注意が必要です。他の薬と組み合わせ、少しずつ減量を目指すのが一般的です。自己判断での減量・中止は避けてください。
Q4. IL-6阻害薬とはどのような薬ですか?
関節リウマチの炎症に関わるIL-6という物質のはたらきを抑える薬です。炎症を抑えることで、関節の腫れや痛みの改善が期待できる治療の選択肢の一つとされています。
Q5. 関節の痛みがなければ受診しなくても大丈夫ですか?
痛みが軽くても、炎症が体の中で続いていることがあります。定期的な検査で炎症の状態や腎機能などを確認することが大切です。気になる点があれば医師にご相談ください。
関節リウマチは、早期に適切な治療を行うことで、症状の進行を抑え、生活の質を保つことが期待できる病気です。腎機能や持病のことで治療に悩む場面があっても、あきらめずにご相談ください。
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伊達 亮(だて りょう) だて整形外科リハビリテーションクリニック 院長
〒751-0849 山口県下関市綾羅木本町2-4-22 TEL: 083-254-0022
専門:整形外科、リウマチ、リハビリテーション医学
資格:日本整形外科学会専門医/日本整形外科学会認定リウマチ医/日本リウマチ学会専門医/日本リハビリテーション医学会専門医/日本骨粗鬆症学会専門医 ほか
経歴:2002年 福岡大学医学部医学科卒業。山口大学医学部附属病院整形外科・麻酔科、徳山中央病院、鼓ヶ浦こども医療福祉センター、関門医療センター整形外科などを経て現職
本記事の内容は一般的な医学情報の提供を目的としており、特定の治療効果を保証するものではありません。症状は個人差があり、診断・治療には医師の診察が必要です。気になる症状がある方は、医療機関を受診してご相談ください。