だて整形外科リハビリテーションクリニック

【下関市の整形外科が解説】足首の痛みの原因は?病院に行くべき症状とは

2025/07/03

1. はじめに~足首の痛み、「年齢のせい」と放っていませんか?

40代を過ぎると、「昔より疲れやすくなった」「少し動いただけで足首が痛む」と感じることはありませんか?
とくに下関市のように坂道や階段が多い地域では、知らず知らずのうちに足首に負担がかかり、慢性的な痛みにつながることもあります。

「湿布を貼って様子を見ているけれど、なかなか治らない」
「歩くたびにズキッと痛む。これって病院に行くべき?」

こうした不安を抱えている方に向けて、この記事では足首の痛みの原因や治療法、整形外科を受診すべきタイミングについて、わかりやすく解説します。

2. 足首の痛みの主な原因とは?

足首の痛みの原因はさまざまですが、大きく分けて次のようなものがあります。

◆ 足首のねんざ(捻挫)

もっとも多い原因のひとつです。足をひねった際に足首の靱帯が伸びたり切れたりして起こります。軽度な場合は数日で痛みがひきますが、重度だと関節が不安定になり、何度も再発する「足関節不安定症」になることも。

◆ 関節の変形(変形性足関節症)

中高年に多くみられる加齢による関節のすり減りです。すり減った軟骨が炎症を起こし、歩くたびに痛みが生じます。放置すると骨の変形が進み、歩行が困難になる場合もあります。

◆ アキレス腱炎・後脛骨筋腱機能不全症(PTTD)

ふくらはぎから足首にかけての腱が炎症を起こす疾患です。スポーツや長時間の歩行・立ち仕事などで疲労がたまり、足首の内側に痛みが出ることがあります。

◆ 痛風や関節リウマチなどの全身疾患

足首の腫れや熱感がある場合、尿酸値の異常による「痛風」や、免疫異常による「関節リウマチ」が原因の可能性もあります。自己判断せず、血液検査を含めた正確な診断が必要です。

3. 自然に治るの?放置するとどうなる?

軽い捻挫などは自然に治ることもありますが、痛みが長引く場合や、腫れ・変形・可動域の低下などがある場合は、放置すると症状が悪化する可能性が高いです。

たとえば、

  • 変形性足関節症は進行性の疾患で、歩行障害や姿勢のゆがみにつながることもあります。
  • 足関節の不安定症を放っておくと、転倒リスクが高くなります。
  • アキレス腱や腱の障害は断裂の危険もあるため、痛みがある時点で受診が推奨されます。

初期の段階で治療を開始すれば、保存療法(手術以外の治療)で改善できることが多いため、早めの受診が重要です

4. 整形外科での治療内容

当院をはじめとする整形外科では、以下のような診断・治療を行います。

◆ 診察と検査

問診、触診、可動域の検査に加えて、必要に応じてレントゲン、超音波(エコー)、MRIなどの画像検査を行います。

◆ 保存療法

  • 湿布や内服薬(消炎鎮痛剤)
  • 物理療法(電気・温熱・超音波など)
  • 足首のサポーター・装具
  • リハビリ(理学療法士による運動療法)

◆ 注射治療

関節内の炎症が強い場合、ヒアルロン酸注射やステロイド注射が有効なこともあります。

◆ 手術治療

重度の変形や腱の断裂などがある場合には、手術が必要になることもあります。手術適応かどうかは、症状の程度と日常生活への支障度に応じて検討します。

5. 自宅でできる対処法・予防法

足首の痛みを軽減・予防するために、自宅でできる対策もご紹介します。

◆ アイシングと安静(RICE処置)

捻挫後すぐは、氷などで冷やし、できるだけ足を使わないことが基本です。

◆ ストレッチと筋トレ

ふくらはぎや足首周囲の筋肉を柔らかく保ち、関節への負担を軽減します。バランス感覚を鍛える運動も再発予防に効果的です。

◆ 適切な靴選び

クッション性があり、足首をしっかり支える靴を選ぶことが重要です。古くなった靴やサイズの合わない靴は、足首のトラブルを招きやすくなります。

6. 当院での対応とご案内

当院(下関市内の整形外科)では、地域に根ざした診療体制で、足首の痛みに対しても早期診断・早期治療を大切にしています。

  • レントゲンや超音波などの検査体制が整っており、正確な診断が可能です。
  • 理学療法士による個別リハビリテーションも実施しています。
  • 予約制で待ち時間も短く、忙しい方にも通いやすい環境を整えています。

「これくらいの痛みなら…」と我慢せず、まずはお気軽にご相談ください。
痛みの原因をしっかり見極め、再発を防ぐためのサポートをさせていただきます。

【参考文献・出典】

  • 日本整形外科学会「足関節捻挫」
  • 日本リウマチ学会「関節リウマチ診療ガイドライン」
  • JAMA, 2023「Management of Chronic Ankle Pain」