骨粗鬆症の治療を中断するとどうなる?|下関市の整形外科医が症例で解説

2026/08/18

こんな方にこの記事を読んでほしい

  • 骨粗鬆症(こつそしょうしょう、骨がもろくなる病気)と診断されたが、治療をためらっている方
  • 以前治療を始めたものの、通院をやめてしまった方
  • ご家族が骨折を繰り返していて心配な方
  • 下関市周辺で骨粗鬆症の治療を受けられる整形外科を探している方

はじめに

骨粗鬆症は、痛みがないまま骨がもろくなっていく病気です。そのため、治療の必要性を感じにくいという声をよく聞きます。この記事では、院長が診療の中で経験した症例をもとに、治療を自己中断することのリスクをお伝えします。なお、個人が特定されないよう、年齢や経過の一部を編集して紹介しています。

💡 この記事でわかること

  • 治療を中断した場合に起こりやすい経過
  • 骨折が骨折を招く「連鎖」の仕組み
  • 治療を中断してしまう理由と考え方のヒント
  • 受診の判断基準

📞 骨粗鬆症の治療にご不安がある方は、お気軽にご相談ください。
Web予約はこちら / TEL: 083-254-0022 / 公式LINEで相談する

ある患者さんの経過

Aさん(80代女性)は、50代のときに骨粗鬆症と診断されました。しかし痛みがなかったため、「ずっと薬を飲み続けるのは考えにくい」と治療を希望されませんでした。その後の経過は、次のようなものでした。

  • 50代:骨粗鬆症と診断されるも、無症状のため治療せず
  • 60代:歩行中に手首を骨折。これをきっかけに治療を開始
  • 治療開始から2年:骨密度は改善傾向だったが、「もう骨折しないだろう」「副作用が心配」「通院が面倒」という理由で自己中断
  • 70代:腰痛をきっかけに受診したところ、背骨の骨折が4か所見つかる(圧迫骨折は無症状で進むことも多い)
  • 骨形成促進薬(骨を作る力を助ける薬)を再開するも、再び自己中断
  • 75歳:太ももの付け根を骨折(大腿骨近位部骨折)。手術は受けられたものの、術後のリハビリが思うように進まず、現在は車椅子で生活されています

Aさんは「もっと早くから治療を続けていれば」と話されているそうです。

骨折はドミノ倒しのように起こることがある

Aさんのように、手首の骨折から始まり、背骨の圧迫骨折、そして太ももの付け根の骨折へとつながっていくケースは少なくありません。年代ごとに骨折しやすい部位がある程度わかっており、一つの骨折が次の骨折のサインになることもあります。

背骨の圧迫骨折(あっぱくこっせつ、背骨がつぶれるように折れること)は、痛みを伴わずに起こることも多いため、気づかないまま進行しやすいという特徴があります。身長が縮んだ、腰が丸くなってきたと感じたら、注意が必要です。

日本骨粗鬆症学会のガイドラインでも、一度骨折を経験した方は次の骨折のリスクが高まることが示されています。だからこそ、最初の骨折をきっかけに治療をしっかり続けることが大切です。

なぜ治療を自己中断してしまうのか

治療を途中でやめてしまう理由として、以下のようなお声をよくお聞きします。

  • 痛みがないので、もう大丈夫だと思ってしまう
  • 薬の副作用が心配
  • 通院を続けるのが正直面倒
  • ずっと薬を飲み続けることに抵抗がある

🩺 院長より
骨粗鬆症は自覚症状が出にくい病気です。そのため、治療の効果を実感しにくく、中断につながりやすいと感じています。しかし骨密度は、治療を続けることで少しずつ改善していくことが多いものです。不安な点があれば、自己判断で中断せず、まずはご相談ください。

太ももの骨折が生活に与える影響

大腿骨近位部骨折は、骨粗鬆症による骨折の中でも、その後の生活への影響が大きい骨折といわれています。院長の臨床経験では、受傷後に元の歩行能力まで戻れる方は一部にとどまり、術後のリハビリに時間がかかる方も少なくありません。

年齢や持病、受傷前の体力によって経過は大きく異なりますが、だからこそ、骨折そのものを防ぐこと、そして骨折を繰り返さないことが重要になります。

ストップ・アット・ワン:最初の骨折を最後に

「ストップ・アット・ワン」は、最初の骨折をきっかけに、2回目・3回目の骨折を防ごうという、骨粗鬆症財団が提唱する取り組みです。

一度骨折を経験した方は、治療を続けることで次の骨折のリスクを下げられる可能性があります。過去に治療を中断してしまった方も、決して手遅れではありません。もう一度、治療を検討してみることをおすすめします。

受診の判断基準(こんな症状はすぐに受診を)

以下のような症状がある場合は、自己判断せず、早めに整形外科を受診してください。

  • 転んだあとに強い腰や背中の痛みが続く
  • 何もしていないのに急に背中や腰が痛み出した
  • 転倒後、手首や股関節が動かしにくい、強く痛む
  • 若い頃と比べて身長が2cm以上縮んだ
  • 背中が丸くなってきたと感じる

📞 下関市のだて整形外科リハビリテーションクリニックへ、お気軽にご相談ください。治療を再開したい方も歓迎しています。
Web予約はこちら / TEL: 083-254-0022

よくある質問(FAQ)

Q1. 治療を中断してしまいましたが、再開しても遅くないですか?
決して遅すぎることはありません。今の骨の状態を確認したうえで、あらためて治療方針を相談することができます。

Q2. 痛みがないのに、治療を続ける必要はありますか?
骨粗鬆症は痛みが出にくい病気です。痛みがなくても骨折のリスクは続いているため、医師の指示に沿った治療の継続をおすすめします。

Q3. 薬の副作用が心配です。
薬の種類によって副作用は異なります。心配な点は自己判断で中断せず、診察の際に医師にご相談ください。

Q4. 背骨の骨折は、どうすればわかりますか?
レントゲン検査で確認できます。身長の低下や腰の痛みなど、気になる変化があれば早めの受診をおすすめします。

まとめ

  • 骨粗鬆症は痛みが出にくく、治療の必要性を感じにくい病気です
  • 一つの骨折が、次の骨折につながることがあります
  • 治療の自己中断は、骨密度の改善を妨げる要因になります
  • 「ストップ・アット・ワン」:最初の骨折を最後の骨折にすることが大切です
  • 治療を中断してしまった方も、今からもう一度始めることができます

下関市のだて整形外科リハビリテーションクリニックでは、治療を続けやすい環境づくりに努めています。気になる症状がある方、治療の再開を考えている方は、お気軽にご相談ください。

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監修者紹介

伊達 亮(だて りょう) だて整形外科リハビリテーションクリニック 院長
〒751-0849 山口県下関市綾羅木本町2-4-22 TEL: 083-254-0022
専門:整形外科、リハビリテーション科
資格:日本整形外科学会専門医/同認定脊椎脊髄病医/同認定リウマチ医/同認定スポーツ医/同認定リハビリテーション医/日本リウマチ学会専門医/日本リハビリテーション医学会専門医/日本骨粗鬆症学会専門医
経歴:2002年 福岡大学医学部医学科卒業。山口大学医学部附属病院、徳山中央病院、鼓ヶ浦こども医療福祉センター、関門医療センター整形外科などを経て現職

参考文献・出典

  • 日本骨粗鬆症学会「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2025」
  • 厚生労働省「医療広告ガイドライン」https://www.mhlw.go.jp/

⚠️ 注意
本記事の内容は一般的な医学情報の提供を目的としており、特定の治療効果を保証するものではありません。症例は個人が特定されないよう一部内容を編集しており、経過には個人差があります。気になる症状がある方は、医療機関を受診してご相談ください。